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ヨシエビ (Offshore Greasyback Prawn)

Metapenaeus ensis

ヨシエビ (Offshore Greasyback Prawn)

<14.5cm> マス網 2005.7.14. 島根県/安来市/論田町/中海

分布:日本(東京湾・富山湾以南)、韓国、台湾、中国、フィリピン、マレーシア、タイ、ボルネオ、オーストラリア <内湾・内海 汽水~海水域>
地方名:もろげえび(島根県)

ここ島根県松江市ではヨシエビのことを「もろげえび」と呼び、汽水湖宍道湖に生息する7つの美味しい魚介類、「宍道湖七珍」のひとつとされている。
それほど美味しいエビなのだが、残念なことに現在宍道湖にもろげえびはほとんど生息していない。お隣りの汽水湖中海でわずかに漁獲されている程度だ。
代わりに宍道湖にはテナガエビ、スジエビモドキなどが生息している。ほとんどの市民は、その姿を知らないが「もろげえび」の名前は知っているという状況のため、先述の2種がもろげえびだと信じられている場合も少なくない。
斐伊川水系(斐伊川→宍道湖→大橋川→中海→境水道)での漁業調査では、中海で若エビが漁獲され、境水道で成エビが漁獲されていた。どちらも非常に数は少なく、漁獲されても本当に限られた人しか食べることが出来ない、幻のエビだと言ってもいいだろう。
本種の料理法は茹でエビが最も美味しいと思う。食感はクルマエビに比べると若干プリプリ感が劣るものの、よりエビの甘さを感じることができる。
香港や中国でも本種はポピュラーで、海鮮レストランでは活けの状態でみることができる。ここでも茹でて醤油をつけて食べるというシンプルな料理法が一般的。これが本当に美味しい。

ヨシエビの触角

<14.5cm> マス網 2005.7.14. 島根県/安来市/論田町/中海 

■ヨシエビの触角

ヨシエビの触覚はとても長く、体長をはるかに超える長さ。

背面からみたヨシエビの頭部

<14.5cm> マス網 2005.7.14. 島根県/安来市/論田町/中海 

■背面からみたヨシエビの頭部

背面からみたヨシエビの頭部。

背面からみたヨシエビの尾部

<14.5cm> マス網 2005.7.14. 島根県/安来市/論田町/中海 

■背面からみたヨシエビの尾部

背面からみたヨシエビの尾部。
クルマエビクマエビのような派手さはない。

ヨシエビ

<10.0cm> マス網 2005.12.6. 島根県/松江市/手角町/中海本庄工区 

■ヨシエビ

中海でよく漁獲されるサイズのヨシエビ。

背面からみたヨシエビ

<10.0cm> マス網 2005.12.6. 島根県/松江市/手角町/中海本庄工区 

■背面からみたヨシエビ

背面からみたヨシエビ。

ヨシエビの腹肢

<10.0cm> マス網 2005.12.6. 島根県/松江市/手角町/中海本庄工区 

■ヨシエビの腹肢

ヨシエビの腹肢。ヨシエビは卵を抱くことなく産卵期にそのまま抱卵する。そのため腹肢は卵を抱くための形になっていない。

若いヨシエビ

<9.0cm> マス網 2005.11.24. 島根県/松江市/手角町/中海本庄工区 

■若いヨシエビ

若いヨシエビは体表に小さな黒い斑点がみられるため、写真をみただけで大きいか小さいか判断することができる。

大型のヨシエビ

<16.0cm> 刺し網 2005.11.14. 島根県/松江市/八束町/境水道 

■大型のヨシエビ

ヨシエビは大型になると体色が白くなる傾向にある。写真は刺し網で漁獲された直後に氷水で絞めたもの。多少筋肉は白濁したかもしれないが、それを考慮しても若エビと比べて随分と白い。

大型ヨシエビの頭部

<16.0cm> 刺し網 2005.11.14. 島根県/松江市/八束町/境水道 

■大型ヨシエビの頭部

眼が光を反射して赤色に美しく光っている。

大型ヨシエビの頭部

<16.0cm> 刺し網 2005.11.14. 島根県/松江市/八束町/境水道 

■大型ヨシエビの背面

大型ヨシエビの背面。

大型ヨシエビの尾部

<16.0cm> 刺し網 2005.11.14. 島根県/松江市/八束町/境水道 

■大型ヨシエビの尾部

大型ヨシエビの尾部。

中海で漁獲されたヨシエビ

マス網 2005.6.27. 島根県/中海 

■中海で漁獲されたヨシエビ

マス網という小型定置網で漁獲された中海産のヨシエビ。これだけで大漁と言えるくらいヨシエビの漁獲量は非常に少ない。

境水道で漁獲されたヨシエビ

マス網 2005.7.11. 島根県/松江市/美保関町/境水道 

■境水道で漁獲されたヨシエビ

境水道で漁獲されたヨシエビ。
夏になるとこのエビが獲れるようになってくる。このエビの塩茹ではまさにご馳走だ。

中国の海鮮レストランでみたヨシエビ

2016.5.31. 中華人民共和国/広東省/汕尾市 

■中国の海鮮レストランでみたヨシエビ

香港や広東省では生きている新鮮なヨシエビを茹でエビで食べるのが一般的。
海鮮レストランでは定番のメニューで、だいたいどのレストランでもこのエビを用意している。

茹でヨシエビ

2016.5.31. 中華人民共和国/広東省/汕尾市 

■茹でヨシエビ

茹でられ、まだ湯気が出ているうちに運ばれてきたヨシエビ。
殻を剥き、身を醤油につけて口へ運ぶ。
幸せな瞬間だ。

ヨシエビの茹で

2005.7.11. 島根県/松江市/美保関町/境水道産 

■茹でヨシエビ

火を通したヨシエビは真っ赤に色が変わる。
これはカニと同じ様にアスタキサンチンという赤い物質がたんぱく質から分離したため。

ヨシエビの煮つけ

2005.9.7. 島根県/中海産 

■ヨシエビの煮つけ

ヨシエビは煮つけでも食べられている。
甘辛く味付けされた煮つけもまた美味しいが、個人的にはやはり茹でが一番だなと思う。


写真提供

宍道湖と中海の魚たちボードゲーム
宍道湖と中海の魚たち
汽水湖中海に生きる生物たち
裏表紙,P132,133
P31

眼遊記

506 Haifeng ~中国のレストランにて~

 

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