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タイワンガザミ (Flower Crab)

Portunus pelagicus

タイワンガザミ (Flower Crab)

<オス> マス網 2005.8.9. 島根県/松江市/美保関町/境水道

分布:日本(房総半島以南)、モザンビーク、南アフリカ、マダガスカル、インド、スリランカ、フィリピン、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、中国、台湾 <浅海の砂・砂泥底 汽水~海水域>
地方名:あおでがに(島根県、鳥取県)

タイワンガザミは鳥取県境港市を中心としたエリアで「あおでがに」と呼ばれ、昔から珍重されてきた。
ズワイガニこと「松葉がに」が冬のカニならば、「あおでがに」は夏のカニ。かつて中海という汽水湖でたくさん漁獲されており、地元民に愛されていることから、「中海十珍」のひとつとされている。
このカニはなんといってもオスの美しい青色が特徴で、地方名の由来となっている。標準和名に「台湾」とつくので外来種のような印象を受けてしまうが、古来から生息するれっきとした在来種。
大型で非常に味がよいが、地元産はほとんど獲れなくなったため一般の人が口にする機会はなかなかない。運よく活あおでがにを見つけることがあっても驚くほど高価だ。
紅海、インド洋、太平洋西岸と非常に広い範囲に分布し、各地で重要な水産資源となっている。輸入の冷凍ワタリガニは本種であることが多い。

タイワンガザミオスの腹面

<甲幅11.0cm・オス> 2005.6.29. 島根県/松江市/美保関町/境水道 

■タイワンガザミオスの腹面

タイワンガザミオスの腹面。
通称「ふんどし」と呼ばれる腹部は長細い。

タイワンガザミのメス

<甲幅15.5cm・メス> 刺し網 2005.10.7. 島根県/松江市/八束町/中海 

■タイワンガザミのメス

タイワンガザミはオスとメスで体色が全く異なる。
鮮やかな青いオスに対してメスは茶褐色。
オスメスの見分けは非常に簡単だが、メスはガザミのメスと非常に良く似ていて見分けが難しい。

タイワンガザミメスの腹面

<甲幅15.5cm・メス> 刺し網 2005.10.7. 島根県/松江市/八束町/中海 

■タイワンガザミメスの腹面

タイワンガザミメスの腹面。
通称「ふんどし」と呼ばれる腹部は抱卵するために幅広い扇型をしている。

タイワンガザミメスの尾部

<甲幅15.5cm・メス> 刺し網 2005.10.7. 島根県/松江市/八束町/中海 

■タイワンガザミメスの尾部

タイワンガザミメスの尾部。
海を思わせる絵画的な模様がおもしろい。

タイワンガザミメスの鋏脚

<甲幅15.5cm・メス> 刺し網 2005.10.7. 島根県/松江市/八束町/中海 

■タイワンガザミメスの鋏脚

タイワンガザミのメスはガザミのメスと非常に良く似ている。
確実な見分けをするときは鋏脚長節にある棘の数を数える。ガザミは4本、タイワンガザミは3本。
生物学的には間違いだが、分かりやすく説明するために人間に例えると「力こぶ」ができる部分にある棘を数えるということ。

タイワンガザミの幼ガニ

<甲幅2.7cm・オス> ジョレン 2007.2.9. 鳥取県/境港市/境水道 

■タイワンガザミの幼ガニ

タイワンガザミの幼ガニ。
成体とは全く異なる体色をしているが、色以外の形態は成体と変わらない。
鋏脚長節の棘も3本であり、ガザミではないと判断できる。

タイワンガザミの幼ガニ

<甲幅6.0cm・オス> マス網 2005.10.7. 島根県/安来市/中海 

■タイワンガザミの幼ガニ

タイワンガザミの幼ガニ。
歩脚の先が青っぽくなり、オスの特徴が出始めている。
下のメスの幼ガニと同じく、甲の正中線上に黒帯がみえる。

タイワンガザミの幼ガニ

<甲幅6.0cm・メス> マス網 2005.10.7. 島根県/安来市/中海 

■タイワンガザミの幼ガニ

タイワンガザミの幼ガニ。
下のオスの幼ガニと同じく、甲の正中線上に黒帯がみえる。

タイワンガザミの幼ガニ

<オス> 2008.10.14. 島根県/松江市/大海崎町/中海 

■タイワンガザミの幼ガニ

湖底でじっとしているタイワンガザミに幼ガニ。
目立ちそうな体色だが、砂粒をかぶっていれば意外と目立たない。

抱卵中のタイワンガザミ

<甲幅10.5cm・メス> 2005.6.29. 島根県/松江市/美保関町/境水道 

■抱卵中のタイワンガザミ

抱卵中のタイワンガザミ。
卵が多すぎて、腹部が背側まで反り返っている。

タイワンガザミの卵

<甲幅10.5cm・メス> 2005.6.29. 島根県/松江市/美保関町/境水道 

■タイワンガザミの卵

カニの卵巣は「内子(うちこ)」と呼ばれ、卵は「外子(そとこ)」と呼ばれる。
タイワンガザミの外子は鮮やかなオレンジ色。
内子の方が好まれるが、外子をかぶりつくのもまたうまい。

タイワンガザミのオス

<甲幅11.0cm・オス> 2005.6.29. 島根県/松江市/美保関町/境水道 

■タイワンガザミのオス

タイワンガザミのオス。
初めてみると鮮やかな色彩に驚き、毒があるのではないか、こんなカニは食べられるのかと思ってしまうほど。
しかし一度その味を知ってしまうと、このカニに虜になり、この色に食欲をそそられるようになる。

タイワンガザミオスの鋏

<甲幅12.0cm・オス> 購入 2011.8.26. 島根県/松江市/中海産 

■タイワンガザミオスの鋏

タイワンガザミオスの鋏。
地方名「あおでがに」が表すように非常に美しい青色だ。

タイワンガザミオスの歩脚

<甲幅11.0cm・オス> 2005.6.29. 島根県/松江市/美保関町/境水道 

■タイワンガザミオスの歩脚

タイワンガザミオスの歩脚。
グラデーションが美しい鮮やかな青色の脚に赤い毛が生えており、まさに自然のアート。

タイワンガザミメスの歩脚

<甲幅10.5cm・メス> 2005.6.29. 島根県/松江市/美保関町/境水道 

■タイワンガザミメスの歩脚

タイワンガザミメスの歩脚。
オスばかりがその美しさに注目されるタイワンガザミだが、メスの歩脚をよくみて欲しい。
オレンジ色と紫色のグラデーション。こちらもオスに引けをとらない美しい色合い。

刺し網によって漁獲されたタイワンガザミ

<オス> 刺し網 2005.10.12. 島根県/松江市/美保関町/境水道 

■刺し網によって漁獲されたタイワンガザミ

刺し網によって漁獲されたタイワンガザミ。
体中にある棘に網が絡まっているので、外すのが大変だ。
脚がひとつでも取れてしまうと価値が下がってしまうため、漁師は手先に傷を負いながら丁寧にカニを網から外す。

漁獲されたタイワンガザミ

<オス> 2005.6.27. 島根県/松江市/中海産 

■漁獲されたタイワンガザミ

漁獲されたタイワンガザミのオス。
夏を代表するカニだ。

スーパーで販売されるタイワンガザミ

<甲幅12.0cm・オス> 購入 2011.8.26. 島根県/松江市/中海産 

■スーパーで販売されるタイワンガザミ

スーパーで中海産の「あおでがに」を見つけ、即買いしてしまった。
139gの「あおでがに」が528円!
地元産の「あおでがに」は激減しており、恐ろしいほど高価になっている。

カナダで見つけたインド産タイワンガザミ

購入 2009.11.15. インド産 カナダ/オンタリオ州/トロント 

■カナダでみつけたインド産タイワンガザミ

カナダのトロントでみつけた冷凍のインド産タイワンガザミ。
KANNIとは「カニ」のことだろうか。

カナダで見つけたインド産タイワンガザミ

購入 2009.11.15. インド産 カナダ/オンタリオ州/トロント 

■カナダでみつけたインド産タイワンガザミ

肩身(脚の付け根)と鋏だけが入っており、すぐに料理できる状態になっていた。

カナダでみつけたスリランカ産タイワンガザミ

購入 2009.11.15. スリランカ産 カナダ/オンタリオ州/トロント 

■カナダでみつけたスリランカ産タイワンガザミ

カナダのトロントではスリランカ産冷凍タイワンガザミも販売されていた。

バーレーン産のタイワンガザミ

購入 2013.1.9. バーレーン産 島根県/松江市 

■バーレーン産のタイワンガザミ

スーパーで販売されていたバーレーン産のタイワンガザミ。
2尾分の切り身が入っていてこの価格。日本産のタイワンガザミなら在り得ない価格。

茹でられたタイワンガザミ

<甲幅11.0cm・オス> 2005.6.29. 島根県/松江市/美保関町/境水道 

■茹でられたタイワンガザミ

鮮やかな青色のタイワンガザミも、茹で上げると真っ赤になる。
これはアスタキサンチンという赤い物質がカニ内のたんぱく質から分離したため。

タイワンガザミの塩茹で

2005.6.7. 島根県/松江市/中海産 

■タイワンガザミの塩茹で

タイワンガザミの塩茹で。
味のよいタイワンガザミは大振りならば塩茹でか蒸しで食べるのが最高。
赤くなった体色が食欲をそそる。

タイワンガザミのスープ

2010.1.18. カナダ/オンタリオ州/トロント 

■タイワンガザミのスープ

スリランカの家庭料理、クール。
タイワンガザミ、エビ、魚の頭、米、豆、やしの実の粉を入れたスープでとても美味しい。


写真提供

宍道湖と中海の魚たちボードゲーム
松江・安来ふるさと大百科
宍道湖と中海の魚たち
汽水湖 中海に生きる生物たち
P2,40
裏表紙,P138,140,150
P31

眼遊記

299 松江市 ~バーレーン産ワタリガニ~

 

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