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アシハラガニ (Ashiharagani)

Helicana tridens

アシハラガニ (Ashiharagani)

<メス 甲幅3.3cm> 手づかみ 2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟

分布:日本(陸奥湾以南)、中国(東岸)、韓国、香港 <河口から汽水域の上限の土質 海水~汽水域>

ユネスコの世界文化遺産である広島県の厳島神社へ行ったときのこと、神社の廊下から干潟を見下ろすと黒っぽい中型のカニの姿をみることができた。
初めてみるアシハラガニの姿だった。
アシハラガニは人の歩けるくらいのやや硬い場所に生息するカニで、甲に淡黄色の縁どりがあるのが特徴的。かつては同属とされていたヒメアシハラガニは本種よりも軟らかい泥質の場所に生息している。
巣穴を作り、日中は巣穴からそう遠く離れない場所で餌をとる。夜間は活動が活発になるようだ。
食性は植物から底生動物までなんでも食べる雑食性。他のカニを襲って食べる事もある。

アシハラガニの甲

<メス 甲幅3.3cm> 手づかみ 2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■アシハラガニの甲

アシハラガニの甲の側面には大きな切れ込みが2つある。成ガニの甲の縁は薄い色で縁どられているのも大きな特徴。
アシハラガニはよく似たヒメアシハラガニに比べ見た目がクリーンな印象がある。

アシハラガニの顔

<メス 甲幅3.3cm> 手づかみ 2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■アシハラガニの顔

正面から見たアシハラガニの顔。
オレンジと褐色の体色がとても美しい。

アシハラガニの歩脚にある毛

<メス 甲幅3.3cm> 手づかみ 2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■アシハラガニの歩脚にある毛

ヒメアシハラガニとの見分けに、歩脚に生えている毛をみる方法がある。
アシハラガニは第1・第2歩脚にすね毛のような短毛がみられるが、第3・第4歩脚にはみられない。
一方ヒメアシハラガニは第1~第4歩脚に短毛を持つ。

アシハラガニメスの腹面

<メス 甲幅3.3cm> 手づかみ 2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■アシハラガニメスの腹面

アシハラガニメスの腹面。
腹面はオレンジ色。通称ふんどしと呼ばれる腹部は丸い形をしている。

アシハラガニのメス

<メス 右第4歩脚が欠損 甲幅3.2cm> 手づかみ 2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■アシハラガニのメス

アシハラガニのメス。

欠損したアシハラガニの歩脚

<メス 右第4歩脚が欠損 甲幅3.2cm> 手づかみ 2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■欠損したアシハラガニの歩脚

何かに襲われたのか、第4歩脚を失ったアシハラガニ。自切したのできれいな断面になっている。
切れた脚はそこから生えてくることはないが、次の脱皮の際に新しい脚が作られる。

巣穴から出てきたアシハラガニ

2015.4.2. 広島県/廿日市市/宮島町/厳島神社 

■巣穴から出てきたアシハラガニ

巣穴から出てきたアシハラガニ。
ちょっとでも異変を感じるとすぐ巣穴の中へ隠れる臆病なカニ。

巣穴から出てきたアシハラガニ

2015.4.2. 広島県/廿日市市/宮島町/厳島神社 

■巣穴から出てきたアシハラガニ

驚いて巣穴の中に逃げたアシハラガニがゆっくりと出てきた。
本種に限らず、巣穴に逃げたカニは辛抱強く待てば出てきてくれることが多い。

巣穴から出てきたアシハラガニ

2015.4.2. 広島県/廿日市市/宮島町/厳島神社 

■巣穴から出てきたアシハラガニ

ゆっくりと周りの様子を確認するように巣穴から出てきたアシハラガニ。

巣穴から出てきたアシハラガニ

2015.4.2. 広島県/廿日市市/宮島町/厳島神社 

■巣穴から出てきたアシハラガニ

巣穴を離れて餌を探すアシハラガニ。
しかしよく見ると写真左上に巣穴が写っている。何かあってもすぐに巣穴へ逃げ込める範囲で活動しているようだ。
夜間はもっと活発になるのかもしれない。

曽根干潟のアシハラガニ

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■曽根干潟のアシハラガニ

北九州市の曽根干潟でみられたアシハラガニ。
小川の河口の水の周りでみられ、水の中に入っている個体も多くみられた。

ヤマトオサガニを捕食するアシハラガニ

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■ヤマトオサガニを捕食するアシハラガニ

まだ生きているヤマトオサガニを押さえ込んでいるアシハラガニ。
アシハラガニは雑食性だが、他のカニを襲って食べることもある。

ヤマトオサガニを捕食するアシハラガニ

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■ヤマトオサガニを捕食するアシハラガニ

ヤマトオサガニを捕食するアシハラガニ。
アシハラガニがカニを襲っている写真は貴重だと思われる。

ハチの干潟のアシハラガニ

2015.11.20. 広島県/竹原市/竹原町/ハチの干潟 

■ハチの干潟のアシハラガニ

広島県竹原市にあるハチの干潟のアシハラガニでみられたアシハラガニ。
粒度の大きい砂地に巣を作っていることが分かる。

アシハラガニの生息する厳島神社

2015.4.2. 広島県/廿日市市/宮島町/厳島神社 

■アシハラガニの生息する厳島神社

ユネスコの世界文化遺産に登録されている広島県の厳島神社。
潮の満ち引きにより景観が変わるよう設計されているので干潟の真上に建てられている。干潮時、泥の上をよく観察するとヤマトオサガニやアシハラガニの姿をみることができる。

 

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟


眼遊記

519 曽根干潟 ~カニを襲うカニ~
480 ハチの干潟 ~アシハラガニを狙って~
470 曽根干潟 ~カブトガニの幼生に出会う~
452 宮島 ~宮島の生き物~

 

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