眼遊 日本語
English
Top Profile Gallery Works Links Contact 眼遊記 Search

動物界(Animalia) >> 節足動物門(Arthropoda) >> 節口綱(Merostomata) >> カブトガニ目(Xiphosura)
>> カブトガニ科(Limulidae) >> カブトガニ属(Tachypleus)

カブトガニ (Japanese Horseshoe Crab)

Tachypleus tridentatus

カブトガニ (Japanese Horseshoe Crab)

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟

分布:日本(岡山県、山口県、愛媛県、福岡県、大分県、佐賀県、長崎県)、中国、香港、東南アジア
地方名:はちがめ(佐賀県)

カブトガニの仲間は古生代のオルビドス紀には地球上に存在していた。オルビドス紀というと、今から4億8830万年前から4億4370万年前の太古。その頃の我々の祖先はまだ顎を獲得する前の魚だったくらい昔だ。
カブトガニは地球上の全生物の90%以上が絶滅してしまったという歴史上最大の大量絶滅「ペルム紀大量絶滅」を含む5度の大量絶滅を生き延び、現在にまで命をつないでいるという、驚異的な生命力の生物だ。(我々も姿は変わってしまったものの、大量絶滅を生き延びた生物の子孫となる)
現在地球上にいるカブトガニの仲間は4種のみ。そのうちの最大種が日本にも生息しているカブトガニになる。
名前にカニとつくが、カブトガニは節足動物門の鋏角亜門、カニ類は節足動物門の甲殻亜門に属しており、亜門レベルで分類が異なっている。例えるなら人間とホヤくらい系統が離れている(ヒトは脊索動物門の脊椎動物亜門、ホヤ類は脊索動物門の尾索動物亜門)。カブトガニの属する鋏角亜門には他にクモやサソリなどの仲間が挙げられる。それを知った上でカブトガニの腹面を見ると、確かにカニよりもサソリに近縁ということに納得ができる。
本種を含む4種のカブトガニ科の血液は実は医療にはなくてはならない貴重な資源。この血液は細菌による毒素に非常に敏感に反応し、瞬時に凝固するという特性を持っている。その正確さと反応のスピードは現在の地球にあるあらゆる物質よりも優れているため、医療機器やワクチンに汚染がないかのテストに利用されている。アメリカ合衆国東岸にはアメリカカブトガニが生息しているが、毎年25万匹ものアメリカカブトガニが捕獲され、生きたまま血液を抜き取られており、我々人類の医療を影で支えているのだ。ちなみにカブトガニ科の血液は我々の赤い血を違い、青い色をしている。これは酸素運搬に鉄を使っているのか銅を使っているのかの違いだ。
2015年の7月、写真提供の話から日本カブトガニを守る会の方達とお知り合いになる機会があり、ちょうど産卵期が近いということもあって、すぐに福岡県の今津干潟と曽根干潟へ向かった。
今津干潟では残念ながら出会う事ができなかったものの、北九州市の曽根干潟では日本カブトガニを守る会の高橋先生にご案内していただき、カブトガニの幼生に出会う事ができた。
生まれて初めてみたカブトガニは甲幅が2.1cmの幼生で、小さくてかわいいという印象だった。
数度の大量絶滅を生き延びたほどのカブトガニだが、現在生息場所の環境悪化から絶滅の危機に瀕している。
過酷な環境変化にも耐えた素晴らしい体・生態を持っているにも関わらず、人間の経済活動のしわ寄せなどというくだらないことで絶滅させてしまうのはどうなのだろう。そうさせないようにするのもまた人間の活動。ここまでがんばったカブトガニの命をここで終わらせる訳にはいかないと思う。

カブトガニのメス成体

<飼育個体>  <メス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニのメス成体

曽根干潟では成体の姿を確認できなかったが、隣接するカブトガニ自慢館で飼育している個体を撮影させてもらった。
写真はメスの成体。
前縁部は綺麗な半円を描き、後部にある棘は6本中3本が短くなっている。
後部にある黒い斑紋のような跡はオスとつがいになったときにオスの前縁部があたってこすれた跡。

カブトガニのメス成体

<飼育個体>  <メス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニメス成体の腹面

カブトガニメス成体の腹面。
歩脚の形やその動きを見ると、カニというよりはクモやサソリに近いというのにも納得ができる。
歩脚の付け根が集まっている身体の中央に口がある。
英名の Japanese Horseshoe Crabというのは「日本の蹄鉄型のカニ」という意味。蹄鉄とは馬の蹄につける金属のこと。なるほどこうしてみると蹄鉄の形によく似ている。

カブトガニのオス成体

<飼育個体>  <オス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニのオス成体

カブトガニのオス成体。
前縁部には切れ込みがあり、後部にある棘は6本とも長いのが特徴。
オスの前縁部はメスを後ろから抱いてひっついたときに体がぴったりとハマるように変形している。

カブトガニのオス成体

<飼育個体>  <オス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニのオス成体

カブトガニオス成体の腹面。
第1・2歩脚はメスの身体をしっかりと抱くのに都合のよい形に変形している。

カブトガニメス成体の大きさ

<飼育個体>  <メス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニメス成体の大きさ

カブトガニの腹面を撮影するためひっくり返すと、身体を曲げて防御姿勢をとる。これでは撮影できないので高橋先生に尾剣を押さえていただき、手を離した瞬間に撮影した。
現生のカブトガニ類で最大種のカブトガニ。またオスよりもメスの方が大型なので、写真はカブトガニ類の中でも最大級の個体となる。

カブトガニメス成体の大きさ

<飼育個体>  <オス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニの防御姿勢

カブトガニの腹面を撮影するためにひっくり返すと、身体を曲げて防御姿勢をとる。硬い尾剣や尾部の棘が襲うものの方へと向くため、なかなかこれを捕食できる生物はいないと思われる。
写真はオスの成体。

カブトガニメス成体の大きさ

<飼育個体>  <メス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニの側眼

カブトガニには左右ひとつづつの側眼と、中央にふたつの眼(正中眼)を持つ。
写真はカブトガニの左側眼。大きな体をしているが、眼はとても小さい。
しかしよく見ると青くメタリックな輝きを持った美しい眼だ。眼の中に黒い小さな点がみえるが、これは多数の眼が集まって作られた複眼という眼であるため。

カブトガニの正中眼

<飼育個体>  <メス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニの正中眼

カブトガニの前部中央には正中眼という眼があり、2つの単眼がある。合計4つの眼を持っている。

カブトガニの甲表面

<飼育個体>  <メス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニの甲表面

カブトガニの甲表面。
よく見ると写真のように奇妙な模様がある部分もみられる。

カブトガニの蓋板

<飼育個体>  <メス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニの蓋板

カブトガニの蓋板。この下にある鰓書で呼吸をしている。写真下に写っているヒダ状の器官が鰓書。

カブトガニの口

<飼育個体>  <メス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニの口

カブトガニの口は歩脚の付け根にある。
無数の棘が並び、口に入れた餌を逃がさないような構造になっている。

カブトガニの第5歩脚と櫂状器

<飼育個体>  <メス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニの第5歩脚と櫂状器

カブトガニの第5歩脚は特徴的な形をしていて、4枚のへら状器というものがついている。
脚が沈みやすい泥底でも前へ進むために接地面積を広くするための器官。
歩脚の下にみえる靴べらのようなものは櫂状器(かいじょうき)。これを動かして鰓へと水を送る。

カブトガニの第5歩脚

<飼育個体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニの第5歩脚

第5歩脚にあるへら状器が歩脚の沈み込みを防いでいる。

カブトガニメスの第1・2歩脚

<飼育個体>  <メス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニメスの第1・2歩脚

カブトガニメスの第1・2歩脚。
第3・4歩脚と同じようにハサミ状になっている。
餌をつかんで口へと送り込むのに適している。

カブトガニオスの第1・2歩脚

<飼育個体>  <オス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニオスの第1・2歩脚

カブトガニオスの第1・2歩脚。
メスとは大きく異なり、片側の爪がなく長い方はカーブしている。
メスとつがいになるときにメスの甲を挟んで逃がさないようにするために進化した。

カブトガニのハサミに挟まれてみる

<飼育個体>  <メス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニのハサミに挟まれてみる

これほど大きなハサミのカニに挟まれてしまったらきっと怪我をするだろう。
好奇心で恐る恐るカブトガニに挟まれてみた。
痛くない事はないが、想像よりも全然力は弱い。
例えるなら箸で指を思い切りつままれたような痛さ。

カブトガニオスの前縁部

<飼育個体>  <オス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニオスの前縁部

カブトガニオスの前縁部はメスの後部にくっついたときにぴったりと収まるように変形している。
約3億年という歳月をかけてマイナーチェンジを繰り返してゆき、生殖行動に最適な身体を獲得していったのだろう。

カブトガニメスの後部

<飼育個体>  <メス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニメスの後部

カブトガニメスの後部。
左右ひとつづつ黒い斑紋がみられるが、これは模様ではなく、つがいになったときにオスの前縁部があたってこすれた跡。

メスの後部に接合したカブトガニオス

<飼育個体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■メスの後部に接合したカブトガニオス

メスの後部に接合したカブトガニオス。
写真左がオスの前部、右がメスの後部だ。オスの前縁部の切れ込みがメスの身体にピタっとハマるように計算されているのがよく分かる。
一方メスの後部にある6本の棘のうち、3本は短くなっている。写真では3本の長い棘が見えるが、それよりも後ろにある3本はオスの甲の中に位置するためその部分が短くなっている。
ものすごい進化をしているなぁと関心する。

カブトガニメスの生殖口

<飼育個体> <メス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニメスの生殖口

カブトガニの生殖口は一番上にある蓋板の下に隠れている。
産卵時メスはこの穴から卵を出す。

カブトガニオスの生殖口

<飼育個体> <オス成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニオスの生殖口

カブトガニの生殖口は一番上にある蓋板の下に隠れている。
産卵時オスはここから精子を放出する。

カブトガニの1令幼生

<飼育個体> <甲幅0.5cm 1令幼生> 2016.6.25. 香港/九龍/香港城市大学 

■カブトガニの1令幼生

香港城市大学(City University of Hong Kong)のラボで飼育されていたカブトガニの1令幼生。
卵から孵化したばかりの1令幼生は尾剣が伸びていないのが特徴。

カブトガニの2令幼生

<飼育個体> <甲幅0.8cm 2令幼生> 2016.6.25. 香港/九龍/香港城市大学 

■カブトガニの2令幼生

上の写真と同じく香港城市大学で飼育されているカブトガニの2令幼生。
1回目の脱皮を終えた2令幼生は尾剣が伸び始める。

カブトガニの幼生

<甲幅2.1cm・幼生> 手づかみ 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニの幼生

カブトガニの幼生。甲の幅は2.1cmしかない赤ちゃんカブトガニだ。このサイズでも親とそっくりの形をしている。

カブトガニ幼生の腹面

<甲幅2.1cm・幼生> 手づかみ 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニ幼生の腹面

カブトガニ幼生の腹面。

カブトガニの幼生

<幼生 尾剣が変形> 手づかみ 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニの幼生

カブトガニの幼生。

カブトガニ幼生の防御姿勢

<幼生 尾剣が変形> 手づかみ 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニ幼生の防御姿勢

カブトガニの幼生でもひっくりかえすと防御姿勢をとる。水面から顔を出した干潟は鳥類などの天敵がうようよいる。小さい頃からこうして我が身を守っている。

カブトガニの亜成体

<飼育個体> <亜成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニの亜成体

カブトガニは約15年でやっと成体になる。それまでは亜成体と呼ばれ、雌雄特有の特徴が現れていない写真のような身体をしている。

カブトガニ亜成体の腹面

<飼育個体> <亜成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニ亜成体の腹面

カブトガニ亜成体の腹面。

カブトガニの亜成体

<飼育個体> <亜成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニの亜成体

カブトガニは約15年でやっと成体になる。それまでは亜成体と呼ばれ、雌雄特有の特徴が現れていない写真のような身体をしている。

カブトガニの亜成体

<飼育個体> <亜成体> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根新田/カブトガニ自慢館 

■カブトガニの亜成体

カブトガニは約15年でやっと成体になる。それまでは亜成体と呼ばれ、雌雄特有の特徴が現れていない写真のような身体をしている。

カブトガニの抜け殻

<飼育個体> <抜け殻> 2016.6.25. 香港/九龍/香港城市大学 

■カブトガニの抜け殻

カブトガニの抜け殻。
脱皮は前淵が開き、その隙間から本体が出てくる。
脱ぎ捨てられた殻は綺麗にカブトガニの形を残している。

カブトガニ幼生が這った跡

<甲幅1.1cm・3令幼生> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニ幼生が這った跡

干潟の表面を注意深くみていると、生物の這った跡がみられる。大半は貝類の這った跡だが、カブトガニの場合は尾剣があるので中央に1本線がみえるのが特徴。
盛り上がっている部分にカブトガニの幼生がいる。

カブトガニ幼生が這った跡

<4令幼生> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニ幼生が這った跡

カブトガニ幼生の這い跡の特徴を知っていても、経験がないとまず見つける事はできないだろう。
偉そうな事を書いているが、広大な干潟で運よくカブトガニの幼生に出会う事ができたのは、専門家の高橋先生に案内していただいたおかげだ。

カブトガニ幼生が這った跡

<4令幼生> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニ幼生が這った跡

カブトガニ幼生の這い跡の特徴を知っていても、経験がないとまず見つける事はできないだろう。
偉そうな事を書いているが、広大な干潟で運よくカブトガニの幼生に出会う事ができたのは、専門家の高橋先生に案内していただいたおかげだ。

カブトガニの幼生

<幼生> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニの幼生

みつけたカブトガニの幼生にかかっていた泥を取り除いた状態。棘が上をむいていて、天敵から身を守るため武装していることが分かる。

カブトガニの幼生

<幼生 尾剣が変形> 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニの幼生

カブトガニの幼生は上の写真のように泥を被って隠れている。
こちらは撮影のために泥を落としたところ。

指紋サイズのカブトガニ幼生

<甲幅1.1cm・3令幼生> 手づかみ 2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■指紋サイズのカブトガニ幼生

物の大きさを「手の平サイズ」などの言葉で表すが、このカブトガニの幼生はまさに「指紋サイズ」。
甲幅は1.1cmで3令幼生にあたる。

カブトガニ幼生が這った跡

2016.6.25. 香港/元朗区/下白泥 

■カブトガニ幼生が這った跡

香港北部にある下白泥という干潟でみられたカブトガニ幼生の這い痕。
泥質でズブズブ埋まるような曽根干潟と違って、砂泥底の場所でカブトガニの幼生がみられた。

香港のカブトガニ

2016.6.25. 香港/元朗区/下白泥 

■香港のカブトガニ

上の写真の這い痕の先端にいたカブトガニの幼生。
アジア最大級の大都会香港にもカブトガニが生息していると知ったときは衝撃を受けた。

香港にいるカブトガニの幼生。

2016.6.25. 香港/元朗区/下白泥 

■香港のカブトガニ

香港にいるカブトガニの幼生。

香港にいるカブトガニの幼生。

2016.8.21. 香港/新界/大嶼島/東涌/東涌湾 

■香港のカブトガニ

香港の東涌湾でみられたカブトガニの幼生。

香港にいるカブトガニの幼生。

2016.8.21. 香港/新界/大嶼島/東涌/東涌湾 

■香港のカブトガニ

表面の泥を落とした状態。

摂食しながら這い進むカブトガニの幼生

2016.8.21. 香港/新界/大嶼島/東涌/東涌湾 

■摂食しながら這い進むカブトガニの幼生

底質から有機物だけを濾しとって食べるため、まるでブルドーザーのように砂泥を進んでゆくカブトガニの幼生。

手のひらサイズのカブトガニの幼生

2016.8.21. 香港/新界/大嶼島/東涌/東涌湾 

■手のひらサイズのカブトガニの幼生

幼生と言えば、指に乗るくらいのサイズしかみたことがなかったので手のひらサイズの幼生をみてびっくりした。
これくらいの大きさがあっても、上記のように泥を被った状態なのでみつけるのは難しい。

カブトガニのホールド力

2016.8.21. 香港/新界/大嶼島/東涌/東涌湾 

■カブトガニのホールド力

カブトガニの幼生を放そうと思ったら指にしっかりとしがみつかれていた。
ホールド力は意外にも強い。

カブトガニの産卵

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニの産卵

福岡県北九州市の曽根干潟でみられたカブトガニの産卵。
つがいとなったオスとメスは粒度の大きい砂質の浜を目指してやってくる。
産卵に適した場所をみつけるとメスが砂の中に身体をうずめてゆく。

カブトガニの産卵

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニの産卵

カブトガニの産卵は満潮時の夜に最も多くみられる。少しでも陸に近いところに産卵して、孵化するまで砂の中で安全に卵を守ろうとする。
その為波打ち際ギリギリまできて産卵する個体も多い。

産卵中のカブトガニ

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■産卵中のカブトガニ

適当な場所を決め、メスが砂の中に潜った後、甲の両端から小さな気泡が浮かび上がる。
カブトガニが産卵行動をしている目印だ。

産卵中のカブトガニ

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■産卵中のカブトガニ

満潮前は水の上だった砂の中には空気がまだ残っている。産卵は砂を掘りながら行われるため、砂の中にあった気泡が水面へ上がってくる。
この気泡はカブトガニの体液と混ざっているため、なかなか消えない。

カブトガニの産卵泡

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニの産卵泡

姿が見えなくても、水中から上がってくる産卵泡をみつけることが出来ればそこにカブトガニがいるということが分かる。
甲の両端2ヵ所から泡が上がってくるのでメガネのように二つの輪ができる。

カブトガニの産卵泡

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニの産卵泡

多数のカブトガニが産卵した浜の水面はカブトガニの産卵泡でいっぱいになる。

産卵を終えたカブトガニのつがい

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■産卵を終えたカブトガニのつがい

産卵を終えたカブトガニのつがい。
オスがメスに帰ろうと合図をし、それにメスが応えると砂の中から出てくる。

産卵を終えたカブトガニのつがい

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■産卵を終えたカブトガニのつがい

オスの合図に応え、メスが砂の中から出てきた。

産卵を終えたカブトガニのつがい

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■産卵を終えたカブトガニのつがい

産卵を終え、沖へ帰っていくつがい。
先ほどまで産卵をしていた場所は写真左上にくぼみとなって残っている。
この下にカブトガニの卵塊が埋まっている。

産卵を終えたカブトガニのつがい

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■産卵を終えたカブトガニのつがい

産卵を終え、砂の中から出てくるメス。
帰るのが遅いと陸に取り残されてしまう恐れがある。

産卵を終えたカブトガニのつがい

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■産卵を終えたカブトガニのつがい

産卵を終えたつがい。
メスの身体はオスよりも大きい。

多数のカブトガニが産卵する曽根干潟

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■多数のカブトガニが産卵する曽根干潟

曽根干潟にわずかに残された砂浜を目指し、多数のつがいがやってきた。
初めて産卵行動に立ち会う事ができたが、これだけたくさんのつがいを一度に見る事ができるのは日本では現在曽根干潟くらいではないだろうか。
日本カブトガニを守る会の高橋先生によると、曽根干潟でもこれほどたくさん見られることは滅多にないらしい。

多数のカブトガニが産卵する曽根干潟

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■多数のカブトガニが産卵する曽根干潟

満潮時刻にはカブトガニの産卵がピークとなり、多数のつがいをみることが出来た。
この写真に写っているだけでも6つがいがいる。
この日確認したつがいは少なく見積もっても20を優に超えている。
高橋先生が大興奮されるほどの光景だった。

カブトガニの産卵行動の調査をする日本カブトガニを守る会の福岡支部のメンバー

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニの産卵行動の調査をする日本カブトガニを守る会の福岡支部のメンバー

日本カブトガニを守る会の福岡支部のメンバーの方たちがこの日も産卵に来たつがいの数をカウントしていた。
シーズンになると毎晩こうやってつがいの数を調査されている。現在日本で最も産卵にくるつがいの数が多い干潟が曽根干潟だ。
この状況が分かるのもボランティアの方々の地道な努力の積み重ねのおかげだ。

日中にみられたカブトガニの産卵

2016.7.23. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■日中にみられたカブトガニの産卵

2016年7月22日夜の産卵活動を記録した後、翌朝も再び同じ海岸へ訪れた。
日中でも産卵している個体を見ることができた。

日中にみられたカブトガニの産卵

2016.7.23. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■日中にみられたカブトガニの産卵

日中にも運がよければカブトガニの産卵をみることが出来るが、その数は夜に比べると圧倒的に少ない。自分が体験した場合でいうと、夜は20つがい以上、日中は6つがいのみであった。

カブトガニの抜け殻

2016.9.12. 香港/新界/大嶼島/東涌/東涌湾 

■カブトガニの抜け殻

香港国際空港の対岸にある東涌湾で撮影をしていると、カブトガニの死体が落ちていた。
近づいてみると独特の死臭がない。死体ではなくただの抜け殻であった。
カブトガニの抜け殻はとてもしっかりしていてパッと見ただけでは死体と間違うほど。

カブトガニが生息する曽根干潟

2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニが生息する曽根干潟

福岡県北九州市の曽根干潟は面積517haの素晴らしい干潟だ。
歩くと長靴を持って行かれそうなほど柔らかい泥質の場所にカブトガニの幼生がみられた。

カブトガニが生息する曽根干潟

2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニが生息する曽根干潟

福岡県北九州市の曽根干潟は面積517haの素晴らしい干潟だ。
歩くと長靴を持って行かれそうなほど柔らかい泥質の場所にカブトガニの幼生がみられた。

カブトガニの産卵場

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニの産卵場

カブトガニの幼生は泥に含まれる有機物を食べるデトリタス食であるため、曽根干潟のような広大な泥底の場所が幼生の生育に適している。
一方産卵はある程度粒度の大きい砂の場所が必要不可欠だ。
写真に写る色が明るい場所と暗い場所が砂と泥の違い。これだけ広大な干潟であるのに、砂が残されているのはこの写真に写るほんのわずかなエリア。
そのためカブトガニの産卵が集中してしまっている。

カブトガニの卵塊

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニの卵塊

海岸を注意深くみていると、カブトガニの卵塊が砂の上に出てしまっているのをみつけた。
カブトガニの産卵のシーズンは卵どうしがくっついているこのような卵塊が砂の中に埋まっているはずだ。
このままでは鳥に食べられてしまうので、穴を掘って砂の中に戻しておいた。

カブトガニの卵

2016.7.23. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニの卵

同じく砂の上に出てしまっていたカブトガニの卵。
発生が進み、最初よりも大きくなっている。

カブトガニの死骸

2015.7.31. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■カブトガニの死骸

防波堤の下にたくさんのカブトガニの死骸をみつけた。
干潟に取り残されて海に戻れなくなってしまった個体達だろうか。
カブトガニが生殖のできる成体になるまでには15年もかかる。子孫を残すことなく死んでいった亜成体の姿もみられるのが悲しい。

2016年夏の曽根干潟カブトガニ大量死

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■2016年夏の曽根干潟カブトガニ大量死

カブトガニの産卵が行われる砂浜におびただしい数のカブトガニの死骸が並べられていた。
全て今年流れ着いたカブトガニの死骸。
その数は7月22日の時点で300。
9月末の現在では死骸の数が500に達している。

2016年夏の曽根干潟カブトガニ大量死

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■2016年夏の曽根干潟カブトガニ大量死

大きなカブトガニの成体。
ここまで大きくなるには15年はかかる。
大量死の原因が何であるか、早急に調査が求められる。

2016年夏の曽根干潟カブトガニ大量死

2016.7.22. 福岡県/北九州市/小倉南区/曽根干潟 

■2016年夏の曽根干潟カブトガニ大量死

干潟でカニの写真を撮影していると、カブトガニの死骸が転がっていた。
このように次々と死骸が打ち上げられてくる。

カブトガニが産卵にやってくる今津干潟

2015.7.31. 福岡県/福岡市/西区/今津干潟 

■カブトガニが産卵にやってくる今津干潟

自分が訪れたときは残念ながらカブトガニの姿をみることができなかったが、福岡県には曽根干潟の他に今津干潟でもカブトガニの産卵がみられる。

カブトガニの幼生がみられる香港の下白泥

2016.6.25. 香港/元朗区/下白泥 

■カブトガニの幼生がみられる香港の下白泥

アジア最大級の大都会香港にもカブトガニは生息している。香港城市大学のビリー博士に案内していただいた下白泥ではカブトガニとマルオカブトガニの幼生をみることができた。
ここは香港北部で対岸に見えるのは中国本土だ。

カブトガニの幼生がみられる香港の下白泥

2016.6.25. 香港/元朗区/下白泥 

■カブトガニの幼生がみられる香港の下白泥

カブトガニとマルオカブトガニの両種の幼生がみられる下白泥。
この2種の間にはすみ分けがみられ、カブトガニは砂泥底、マルオカブトガニは泥底でみられた。

カブトガニが生息する香港の東涌湾

2016.8.21. 香港/新界/大嶼島/東涌/東涌湾 

■カブトガニが生息する香港の東涌湾

カブトガニが生息する香港の東涌湾。
この場所から背中側に1kmほど沖合に香港国際空港がある。目の前にこれほど素晴らしい自然が広がっているとは空港の利用者のほとんどが知らない事実だろう。

香港城市大学のカブトガニラボ

2016.6.25. 香港/九龍/香港城市大学 

■香港城市大学のカブトガニラボ

香港城市大学のカブトガニラボ。
ここではカブトガニの幼生から成体までが飼育され、さまざまな研究が行われている。

カブトガニグッズ

2016.8.12. 福岡県/cokeco 

■カブトガニグッズ

世間に余り知られていないカブトガニだが、一方その愛好家たちはカブトガニへの愛情が非常に強い。
人知れず無数のカブトガニグッズが存在している。
こちらはcokecoさん作の幼生レザーピンバッジ。実物大の非常にリアルなもの。

 

 

2016.8.21. 香港/新界/大嶼島/東涌/東涌湾

 

写真提供

The Ecological Research & Development Group
学研の図鑑 LIVE 水の生き物
学研の図鑑 LIVE 水の生き物
2017年
2016年9月24日
P70

眼遊記

611 曽根干潟 ~カブトガニの産卵と夏の自由研究~
610 曽根干潟 ~カブトガニの産卵~
609 曽根干潟 ~チゴガニのウェービング~
531 Tung Chung Bay ~香港の素晴らしい干潟とそこに生息する生き物たち その2~
526 Tung Chung Bay ~香港の素晴らしい干潟とそこに生息する生き物たち その1~
520 曽根干潟 ~2016年7月22日 カブトガニ産卵行動の記録~
519 曽根干潟 ~カニを襲うカニ~
518 曽根干潟 ~カブトガニの死骸たち~
511 下白泥 ~香港の干潟~
510 香港城市大学 ~City Uのカブトガニラボ~
470 曽根干潟 ~カブトガニの幼生に出会う~

 

<<前の種

 

© 2010 Takuya Morihisa, All Rights Reserved
当サイト内の画像および記事を無断で使用することを禁止します。