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カワヤツメ (Arctic Lamprey)

Lethenteron japonicum

カワヤツメ (Arctic Lamprey)

<52.0cm> マス網 2004.4.10. 島根県/松江市/宍道湖

分布:日本(千葉県・島根県以北)、韓国、ロシア、アメリカ(アラスカ州)、カナダ(ノースウエスト準州) <海・湖沼・大河川へ回遊>

ヤツメウナギという魚がいる。鰓孔という呼吸をするための丸い孔が7対あり、本来の眼と合わせて8つの眼を持つウナギという意味でそう呼ばれる。
名前にウナギとつくが、細長い姿が似ているだけで実は全く違う仲間になる。ヤツメウナギの仲間は無顎上綱という、顎を持たない仲間、一方ウナギは顎を持つ顎口上綱に分類される。我々ヒトも顎を持つので同じ顎口上綱の仲間だ。ウナギとヒトよりも、ウナギとヤツメウナギの方が遠い関係になるのだ。顎を持つ我々が無顎上綱から分かれたのは古生代オルビドス紀の4億5千万年も前のこと。
カワヤツメは川で生まれ、泥の中でアンモシーテスと呼ばれる幼生のまま4年間を過ごす。その後変態し海へ下り、他の魚に食いついて吸食する生活を送る。海での生活を2年間送った後、再び河川に遡上し産卵をする。産卵後はその一生を終える。
メイン写真の個体は海での生活を終え、河川へ遡上中のもの。
とても興味深い生態を持っている種だが、各地で生息数が減少しており希少種になっている。
本種の学名は Lethenteron camtschaticum という説もあるが、『日本産魚類検索 第三版』中坊 徹次 編 東海大出版会 2013年に従って Lethenteron japonicum とした。

カワヤツメの頭部

<52.0cm> マス網 2004.4.10. 島根県/松江市/宍道湖 

■カワヤツメの頭部

カワヤツメの頭部。
眼の後方に見える7つの孔が鰓孔。この孔が眼に見えることからヤツメウナギと呼ばれる。

カワヤツメの口

<52.0cm> マス網 2004.4.10. 島根県/松江市/宍道湖 

■カワヤツメの口

カワヤツメの口。
筒を輪切りにしただけの口であり、顎を持っていないというのがよくわかる。顎がないため歯の配列も我々からすると奇妙に見える。
この口で他の魚類に食らいつき、筋肉や血液を溶かしながら吸食する。

カワヤツメの尾部

<52.0cm> マス網 2004.4.10. 島根県/松江市/宍道湖 

■カワヤツメの尾部

カワヤツメの成体は矢印で示した様に背鰭の先端と尾鰭の先端が黒くなるのが特徴。
日本産の4種のヤツメウナギ類と見分けるときに参考になる。

カワヤツメの幼魚

<21.0cm・幼魚> 小袋網 2005.3.16. 島根県/松江市/大橋川 

■カワヤツメの幼魚

4年間の幼生時代を終え、変態直後に海へ降海中の個体。

カワヤツメ幼魚の頭部

<21.0cm・幼魚> 小袋網 2005.3.16. 島根県/松江市/大橋川 

■カワヤツメ幼魚の頭部

7対の鰓孔がすでにはっきりしている。身体の大きさに比べて眼が大きい。

カワヤツメ幼魚の頭部背面

<21.0cm・幼魚> 小袋網 2005.3.16. 島根県/松江市/大橋川 

■カワヤツメ幼魚の頭部背面

カワヤツメ幼魚の頭部背面。

カワヤツメ幼魚の尾部

<21.0cm・幼魚> 小袋網 2005.3.16. 島根県/松江市/大橋川 

■カワヤツメ幼魚の尾部

カワヤツメ幼魚の尾部。
尾鰭の先端ははっきりと黒くなっている。背鰭先端はほんのり黒味を帯びている程度。

カワヤツメ幼魚の口

<21.0cm・幼魚> 小袋網 2005.3.16. 島根県/松江市/大橋川 

■カワヤツメ幼魚の口

カワヤツメ幼魚の口。

カワヤツメの幼魚

<17.0cm・幼魚> 小袋網 2005.3.16. 島根県/松江市/大橋川 

■カワヤツメの幼魚

4年間の幼生時代を終え、変態直後に海へ降海中の個体。

水族館で展示されるカワヤツメ

<飼育個体> 2017.1.12. 島根県/出雲市/宍道湖自然館ゴビウス 

■水族館で展示されるカワヤツメ

水族館で展示されるカワヤツメ。
恐らく産卵のため海から河川へ遡上中に採捕された個体だろう。
カワヤツメの成魚は遡上すると一切餌をとらなくなり、産卵後に死亡する。


写真提供

釣魚1400種図鑑
宍道湖と中海の魚たち
 
P507
P88
 

 

眼遊記

559 宍道湖自然館ゴビウス ~カワヤツメがみれた~

 

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